日曜日, 1月 21, 2018

バッハ 無伴奏という選択


バッハについて、巨大な伽藍のような音楽もあれば、たった一人、誰の助けもなく単独の楽器で向き合う音楽もある。天啓という言葉そのものに、音楽が天から降りてくる。バッハはそれを書き留め、単独の楽器でそれを表現する曲を残した。「無伴奏」と銘打った曲こそがそれであり、チェロで、ヴァイオリンで、編曲してフルートで、また、「無伴奏」とはあえて言わなくとも、ピアノで、オルガンで同様な作品を残してくれた。 

天からの啓示によってバッハが書く、一人の演奏者がこれに真剣に向き合う、それを多くの聴衆が耳にする。聴いているのは、演奏者の奏でる楽器の音なのか、それをつくりだしたバッハの作品なのか、否、その源になる天啓なる音楽そのものである。そうしたいわば「逆推論」を意識するような名盤を以下3枚選んでみた。
 
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)


193639年録音でいまも現役盤ということ自体が奇跡的である。カザルスこそが無伴奏チェロ組曲の魅力をはじめて徹底的に見極め、その価値を世界に広めた。バッハの演奏は多様で、最近はクールに美しく弾く奏者も多いが、カザルスのバッハには、肉声を絞り出すような熱き思いをもって、全身全霊で臨場している様が浮かんでくる。その後、ライヴをふくめいくつかの音源もあるが、特に本盤は戦前の特異な時期に、一回性(一期一会)の気迫を込めた録音なればこそ、その訴求力は絶大なのだろう。精神が釘付けになる歴史的音源である。

→ Pablo Casals Original Jacket Collection も参照

J.S.BACH/ 6 SONATAS & PARTIATS FOR VIOLIN SOLO

J.S.BACH/ 6 SONATAS & PARTIATS FOR VIOLIN SOLO





この演奏は幾度も聴いてきた。というよりも、いまもシゲティを聴かずして本曲を語るのは、一種の「定番はずし」と言えなくもないほどに後世に影響を与えてきたとも言える。もっとも、なんの拘束もうけない気儘なリスナーにとっては、もっと気軽に本曲集を愉しみたいという当然の欲求もあろう。

しかし、おそらくは四六時中、この曲集のことが頭から離れず、いかにこの作品の持つ普遍的な価値を世に問うかを考えぬいた一人のヴァイオリニストの軌跡を知るうえで、本盤のもつ重さが減じることはないだろう。

求心的、磨き込んだ響きのもつ清廉さ、それでいて技巧を超えて自然体の構え、こうした演奏こそ不朽のものという気がする。
 
6 Cello Suites (Dig)
 
 
 


196070年代、チェロといえば第一人者だったピエール・フルニエ(190686年)の3050年代までの10枚の作品集。その後、多くはステレオ録音による再録があるため旧盤に相当しスーパー廉価となっている( Icon-25th Anniversary of Death などもある)。

 旧録音、モノラルであることを承知で鑑賞すれば、壮年期の成果を集中的に聴くことができ、チェロの貴公子(容姿を含めて)とファンを魅了した上質な演奏スタイルを味わうことができる(この時代のムーア、ミュンヒンガーなどとの共演は貴重な記録)。

また、ベートーヴェンでは年代別にシュナーベル、グルダ【本盤】、ケンプ(ライヴ)との収録があるが、どれを選択するかはリスナーの好み如何かも知れない。

 
 

日曜日, 1月 07, 2018

ヌリア・リアル Nuria Rial

Telemann

【以下は全て引用】

テレマンは12歳で初のオペラを作曲し、生涯で20のオペラを作曲したといわれており、現在では8曲が残されています。徐々にその復活上演が行われ、その中でも「寛容なソクラテス」は彼の代表するオペラであり、貴族的というより世俗的でメロディックな美しいアリアも多く含まれています。ヌリア・リアルのテクニックはもちろん、純潔な歌唱で、テレマンのオペラの素晴らしさを教えてくれるでしょう。さらにバーゼル室内管の躍動感あふれる古楽器演奏も、素晴らしい効果を上げています。

■ヌリア・リアル
バルセロナ生まれのソプラノ歌手。カタロニアの声楽部門で賞を取った後、バーゼルでクルト・ヴィドマーに師事。様々なバロック・オーケストラと共演。ルネ・ヤーコプスに認められ、彼の『フィガロの結婚』に抜擢され、現在ではバロック声楽作品だけでなくオペラにも多数出演し評価が高まり、今や美しい歌声とテクニックで、バロック・オペラの歌姫として活躍しています。2006年の「熱狂の日」で来日。
ソニー・ミュージック

Bach: Arias

エコー・クラシック受賞などを誇る素晴らしく美しいソプラノ、ヌリア・リアルの期待のバッハ・アルバム。ここに収録されたカンタータや歌曲は、ケーテンの宮廷歌手でもあったアンナ・マグダレーナ・バッハのために書かれたと思われる作品です。彼女の天真爛漫な純真さのようなものを感じさせてくれるその素晴らしい表現は、私たちを幸福な気持ちにさせてくれるはずです。途中には、バーゼル室内管弦楽団のコンサート・ミストレスのユリア・シュレーダーの表現力あふれるバロック・ヴァイオリン・ソロによる協奏曲を収録。透き通った風が舞うような美しい瞬間と躍動感が感じられるでしょう。
ソニー・ミュージック
Händel: Süße Stille, Sanfte Quelle
バロックの美しき歌姫、ヌリア・リアルのヘンデル!
このアルバムの前半は、若手美形&美声古楽系ソプラノ歌手の中でも特に注目されている、バルセロナ生まれのソプラノ、ヌリア・リアルによる、ドイツ国籍のヘンデルによってイギリスへの帰化の直前に作曲された『9つのドイツ・アリア』。リアルと、カウンターテナーのザッゾが出演したヘンデル:『リチャード一世』(88697174212)ヘンデル:オペラ・デュエット集(88697214722)での見事なテクニックと表現は、最近の古楽歌手の中でもこのふたりが素晴らしい逸材歌手といわれていることがわかるでしょう。
 後半では、オーストリアン・バロック・カンパニーによる、盛大な『王宮の花火の音楽』が繰り広げられます。

【ヌリア・リアル】
カタロニアの声楽部門で賞を取った後、バーゼルでクルト・ヴィドマーに師事。様々なバロック・オーケストラと共演。ルネ・ヤーコプスに認められ、彼の『フィガロの結婚』に抜擢され、現在ではバロック声楽作品だけでなくオペラにも多数出演し評価が高まり、今や美しい歌声とテクニックで、バロック・オペラの歌姫として活躍しています。2006年の「熱狂の日」で来日。(ソニー)

【収録情報】
ヘンデル:
・来たるべき日々の空しい憂いも HWV.202
・たわむれる波のきらめく輝きは HWV.203
・かわいい矢車草の花 HWV.204
・快い静けさ、安らぎの泉 HWV.205
・魂よ、神をほめたたえて歌え HWV.206
・私の魂は見ながらにして聴く HWV.207
・薄暗い墓穴から来たお前たち HWV.208
・心地好い茂みの中 HWV.209
・燃えたつようなばら、大地の飾り HWV.210
・王宮の花火の音楽 HWV.351
 ヌリア・リアル(ソプラノ)HMV.202~210
 オーストリアン・バロック・カンパニー
 ミヒャエル・オーマン(指揮)

https://www.amazon.co.jp/H%C3%A4ndel-S%C3%BC%C3%9Fe-Stille-Sanfte-Quelle/dp/B076VSX38D/ref=sr_1_cc_2?s=aps&ie=UTF8&qid=1515084157&sr=1-2-catcorr&keywords=%E3%83%8C%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB

Haydn: Arie per un'amante

このアルバムでは、ハイドンの中でも大変珍しいアリア作品を収録しました。これらの作品(Hob.32b群)は、ハイドンが他の作曲家のオペラの追加挿入アリアとして作曲したものですが、実際はハイドンと長く付き合っていたエステルハージ家お抱えの歌手、ルイジャ・ポルツェッリのためにハイドンが作曲した作品と言われています。ヘンデルなどのバロック・オペラを中心として絶賛を浴びている美人ソプラノ歌手ヌリア・リアルが、クリスタルでクリアな美声とコロラトゥーラの絶品テクニックで、これらの超絶技巧のアリアをみごとに歌い上げます。 [コメント提供;BMGジャパン]

The Spanish Album
バルセロナの歌姫ヌリア・リアル。清廉な歌声で響くスペインの“歌”!
アーティストにスポットライトをあてるニューシリーズ「グロッサ・ポートレート(Glossa Portrait)」の第1弾は、スペイン、バルセロナ生まれの歌姫ヌリア・リアル! 美しき歌声と美しき容姿で一気に新世代の古楽系ソプラノを代表する存在となったヌリア・リアルが歌う母国“スペイン”の“歌”。この素晴らしき歌声に魅了されて下さい!
東京エムプラス

http://tower.jp/search/item/%e3%83%8c%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%aa%e3%82%a2%e3%83%ab?page=1