日曜日, 4月 03, 2016

ミヨー Darius Milhaud


http://www.veroniquechemla.info/2010/07/darius-milhaud-et-sa-musique-de-la.html


◆屋根の上の牡牛 Op.58 

陽気なブラジル民族音楽の断片が散りばめられ、明るい太陽の輝きが管楽器によって派手に奏されるミヨー「屋根の上の牡牛」(Le Boeuf sur le Toit)。古き無声映画のバックミュージック向けに作曲された経緯から、全体に浮き浮き感とちょっと切ない哀感が交錯し、とても親しみやすい曲である。

http://www.amazon.co.jp/Milhaud-D-Alsaciennes-Mitropoulos-1941-1952/dp/B0051I9JZ8/ref=cm_cr-mr-title 



◆バレエ音楽『世界の創造』Op.81

◆プロヴァンス組曲Op.152b
 
「世界の創造」とはいかにも大仰な名前であり、近づきがたい重い内容を連想しがちだが、豈図らんや、バレエ音楽で大規模ジャズバンドがいささかまじめにクラシックに取り組んだような(内容的には逆で、オーケストラがジャズ的音楽を演奏する)曲。ガーシュインの「パリのアメリカ人」に曲想が似ているのだが、ミヨーが渡米でインスピレーションを受けたので、「ハーレムのフランス人」とでも呼ぶべき作品。

「プロヴァンス組曲」は、美しいメロディとおどけたリズムが魅力的なファンタジックな曲。プロヴァンス地方の民族音楽が取り入れられており、色調が明るくディズニーの映画音楽を連想させるような展開。

2曲ともに、ミュンシュ/ボストン響の妙技が冴える。録音は色あせたが内容は立派であり、一度でリスナーを虜にするような訴求力がある。
 
 
ミヨー:世界の創造&プロヴァンス組曲【Blu-spec CD】


◆交響曲第4 Op.281

◆交響曲第8 Op.362『ローヌ河』

◆ピアノ協奏曲第4 Op.295

◆ピアノとオーケストラのためのバラード Op.61

 交響曲第4番は、二月革命100年記念として、1947年に作曲され、翌1948年に作曲者自身によって初演された。作曲経緯と目的から、ショスタコーヴィチの諸作を連想させる一種の凱旋曲的なもの。交響曲第8番『ローヌ河』は、対して現代音楽の風合いが強く、複雑な調性で外延的に広がる管弦楽の音響は、背後に掴みにくい心理を暗示させる。以上は作曲家自身の指揮による。

後半2曲はピアノが入って、より表情に厚みが加わる。ピアノ協奏曲第4番は劇的な要素も前面にでて聴かせどころがある(特に第2楽章)。ロバートソン/フランス国立管はなかなかの巧者である。

 
<収録情報>

ミヨー:

・交響曲第4 Op.281

・交響曲第8 Op.362『ローヌ河』

ダリウス・ミヨー/フランス国立放送管(1968)

 
・ピアノ協奏曲第4 Op.295

・ピアノとオーケストラのためのバラード Op.61

クロード・エルフェ(ピアノ)

デイヴィッド・ロバートソン/フランス国立管(19911992年)

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